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節操のないオタクです

【感想】音楽朗読劇『日本文学の旅』

祝 自粛明け初現場です。自粛前最後の現場が3/27の舞台だったので、検温等の感染症対策は経験あったんだけど、やはり今回は自粛前よりも対策がしっかりしてました。少年収で顔認証する機械みたいなので熱を測り(自粛前は係の人に測ってもらった)マットを踏んで靴の裏を消毒し、手は係の人に見守られながら強制的に消毒をし、券のモギリは自分で行いました。席は1席ごとに空いていて、空席には座らないようシーツがひかれていました。客席内も物々しい雰囲気で、元々A.B.C-Zの現場は騒がしい感じではないけれど、今回は特に静かでした。あと前説で音響の方がおもしろい話をして客席を笑わせようとしてくれてたんだけど、笑い声出したらいけないって気持ちと雰囲気も相まって、あまり笑いが起きなかったのが少し寂しかったです。

 

舞台の感想としては、意外と良かった!っていうのが1番の感想です。ただ自分の観劇に対する集中力の低下とか、舞台は再開されたけどこれは役者たちが本当にやりたい・求めている演劇なのかとか思ったことも色々とあるのでつらつら書きます。

 

私は今回初めて生で朗読劇を見ました。自粛期間中に配信で朗読劇を見たときは「これは役者側の負担が減るだけであって、観客のこちら側にはなんの変化もない、ただの台本読み……」という印象を持ったんですが、今回の音楽朗読劇『日本文学の旅』は暗記することの難しい日本文学の引用が上手く活きていて、朗読劇にした「意味」を感じることができました。これまで考えたこともなかったけど、演劇って演技力の他に役者の暗記力も必要なんだとふと気づいて、過去に観た舞台の中にも演出家がやりたくても役者が暗記できずに削られた演出もあるのかもしれないなと思いました。人間の暗記力には限界あるしね…今回の舞台はとても暗記はできないような日本文学の引用が随所にあったので、朗読劇にしたことに対してちゃんと納得できました。

 

あと音響のお二人(大嶋吾郎さん/鈴木佐江子さん)がすごかった!前説で笑わなくてすいませんでしたって、幕が開いてから何度も思いました。おそらく今回の音響は全て生楽器と2人の体から音を出していたと思うんだけど、この音も人間が出しているの?(風とか鳥の鳴き声とか)と気になってチラチラ2人を見ていました。これは生の舞台でしか見れない・感じられない音だなあと思いました。

 

次に色々思ったことについて書きます。

 

・私の舞台に対する集中力の低下
この舞台は日本の歴史を文学の音読を通して振り返ります。私も源氏物語あたりまではついていけたんだけど、平家物語らへんから物語がうる覚えで集中力が切れてしまった。これがもし家で見ている映画や本だったら休憩入れるレベルの切れようだったんだけど『この舞台のチケ代は10,500円だ』ということを思い出してなんとかギアを入れ直しました(笑)セリフを聞き逃したらついていけなくなる舞台で、こんな風になることはあまりないので自分自身に驚きました。

 

・舞台は再開されたけどこれは役者たちが本当にやりたい・求めている演劇なのか
もちろん今できる限りの環境でやれるべきことをやるっていうのはすごく大切だと思う。ただ「お客さんの反応が見え、演者と観客が一体感を感じることができる」の状態にはまだまだ遠いなあって思いました。飛沫感染防止の為に笑わせたり泣かせたりしないよう演出にも制限がかかっていたと思うし、物々しい雰囲気から観客側も感情を表に出しづらかった。そして何よりマスクで顔が隠れているから、役者側に客席の反応は伝わっていないだろうなあと思いました。

 

以上です。
全然内容について触れられていないのは、あまりにも難しかったからです(笑)とても教養が求められる舞台でした。義務教育時代のお勉強をちゃんとやっていた人は、この文章は国語の時間に暗記したなと思い出せると思うけど、内容までの理解となると事前知識がないと難しいんじゃないかなあ。私は日本史が苦手なので、平家物語あたりから内容が全然頭に入ってこなくて、ただ二人の言葉を聞いてる人になってました。突然感想ブログを書いたのは自粛期間中にチケ代の高さに気づいてしまい、もっと1つ1つの現場に対して全力で挑もうと思ったからです。これからはちゃんと現場記録書いていきたいなと思います。